« 【厳選過去問/択一】労働基準法 H 24‐3 【解雇】 重要度:A | トップページ | 6月18日(水)は、東京で、工藤ガイダンス!! »

2014年6月 2日 (月)

【厳選過去問/択一】労働基準法 H 22‐2 【解雇・退職等】 重要度:A

問 労働基準法に定める解雇,退職等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

A 定年に達したことを理由として解雇するいわゆる「定年解雇」制を定めた場合の定年に達したことを理由とする解雇は,労働基準法第20条の解雇予告の規制を受けるとするのが最高裁判所の判例である。

B 使用者が労働基準法第20条の規定による解雇の予告をすることなく労働者を解雇した場合において,使用者が行った解雇の意思表示が解雇の予告として有効であり,かつ,その解雇の意思表示があったために予告期間中に解雇の意思表示を受けた労働者が休業したときは,使用者は解雇が有効に成立するまでの期間,同法第26条の規定による休業手当を支払わなければならない。

C 労働者と使用者との間で退職の事由について見解の相違がある場合,使用者が自らの見解を証明書に記載し労働者の請求に対し遅滞なく交付すれば,基本的には労働基準法第22条第1項違反とはならないが,それが虚偽であった場合(使用者がいったん労働者に示した事由と異なる場合等)には,同項の義務を果たしたことにはならない。

D 労働基準法第22条第1項の規定により,労働者が退職した場合に,退職の事由について証明書を請求した場合には,使用者は,遅滞なくこれを交付しなければならず,また,退職の事由が解雇の場合には,当該退職の事由には解雇の理由を含むこととされているため,解雇された労働者が解雇の事実のみについて使用者に証明書を請求した場合であっても,使用者は,解雇の理由を証明書に記載しなければならない。

E 労働基準法第22条第4項において,あらかじめ第三者と謀り,労働者の就業を妨げることを目的として,労働者の国籍,信条,社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし,又は退職時等の証明書に秘密の記号を記入してはならないとされているが,この「労働者の国籍,信条,社会的身分若しくは労働組合運動」は制限列挙事項であって,例示ではない。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(最高裁大法廷判決 昭43.12.25秋北バス事件)。この判例では,定年制は,労働者が所定の年齢に達したことを理由として,自動的に,又は「解雇の意思表示によって」,その地位(職)を失わせる制度である,とした上で,定年に達したことを理由として解雇するいわゆる「定年解雇」制を定めた場合の定年に達したことを理由とする解雇は,法20条の解雇予告の規制を受けるとしている。行政解釈においても,就業規則に定める定年制が,労働者の定年に達した翌日をもってその労働契約は自動的に終了する旨を定めたことが明らかであり,かつ,従来この規定に基づいて定年に達した場合に当然労働関係が消滅する慣行となっていて,それを従業員に徹底させる措置をとっている場合は,解雇の問題は生じないが(昭26.8.9基収3388号),定年制であっても,会社の都合によりそのまま勤務延長し,あるいは再雇用し,引き続き使用する取扱いをしている場合には,定年によって労働契約が自動的に終了するものとは解されないから,解雇に関する規定が適用される(昭22.7.29基収2649号),としている。

B 正 本肢のとおりである(昭24.7.27基収1701号)。

C 正 本肢のとおりである(平11.3.31基発169号)。

D 誤 解雇された労働者が解雇の事実のみについて使用者に証明書を請求した場合,「証明書には,労働者の請求しない事項を記入してはならない」ことを定めた法22条3項の規定により,使用者は,解雇の理由を証明書に記載してはならず,解雇の事実のみを証明書に記載する義務がある(平15.12.26基発1226002号)。

E 正 本肢のとおりである(平15.12.26基発1226002号)。

正解 D

|

« 【厳選過去問/択一】労働基準法 H 24‐3 【解雇】 重要度:A | トップページ | 6月18日(水)は、東京で、工藤ガイダンス!! »

厳選過去問≪択一≫労働基準法」カテゴリの記事