厳選過去問≪択一≫労務管理その他の労働に関する一般常識

2014年7月12日 (土)

【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 23‐2 【労働経済(労使関係)】 重要度:B

問 労使関係に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
なお,本問は「平成22年労働組合基礎調査(厚生労働省)」と「平成21年労使コミュニケーション調査(厚生労働省)」を参照しており,当該各調査による用語及び統計等を利用している。

A 日本の労働組合の推定組織率は,昭和50年以降低下傾向にあったが,平成20年に前年比で横ばいになり,平成21年にわずかに上昇に転じ,平成22年も前年と同じ水準になった。低下傾向に歯止めがかかったことには,パートタイム労働者の組織化が進んだことも寄与している。

B 日本の労働組合の推定組織率を企業規模別にみると,1000人以上の大企業では5割近い値になっているが,100人未満の企業では1%程度にとどまっている。

C 平成20年1年間に,従業員との紛争を解決するために外部の機関等を利用したことがある事業所は1割未満であるが,外部の機関等を利用したことがある事業所について,どのような機関を利用したかをみると,「社外の機関や専門家(カウンセラー,弁護士等)」及び「都道府県労働局」が上位を占めている。

D 事業所での労使コミュニケーションがどの程度良好であるかについて労働者の認識をみると,一般労働者の方がパートタイム労働者よりも「良好」と答える割合が高いが,両者の値は共に40%台後半であり,その差は大きくない。

E 経営者と従業員のコミュニケーションを円滑にする仕組みとして,労使協議機関や職場懇談会が設けられることがあるが,両者の設置割合を労働組合の有無別に見ると,労働組合のある事業所はない事業所に比べて,労使協議機関の設置割合は高いが職場懇談会の設置割合は低くなっている。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(「平成22年労働組合基礎調査(厚生労働省)」)。

B 正 本肢のとおりである(「平成22年労働組合基礎調査(厚生労働省)」)。

C 正 本肢のとおりである(「平成21年労使コミュニケーション調査(厚生労働省)」)。

D 正 本肢のとおりである(「平成21年労使コミュニケーション調査(厚生労働省)」)。

E 誤 労使協議機関の設置割合は,労働組合のある事業所で83.3%,労働組合のない事業所で19.9%と労働組合の有無による差が大きく,職場懇談会の設置割合についても,労働組合のある事業所で66.3%,労働組合のない事業所で46.7%と,労使協議機関の設置割合ほど大きな差ではないものの,職場懇談会の設置割合も,労働組合のある事業所の方が労働組合のない事業所よりも高くなっている(「平成21年労使コミュニケーション調査(厚生労働省)」)。

正解 E

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【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 24‐3 【労働経済(若年者の雇用)】 重要度:B

問 若年層の雇用等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
なお,本問は,「平成23年版労働経済の分析(厚生労働省)」(労働経済白書)を参照しており,当該白書又は当該白書が引用している調査における用語及び統計等を利用している。

A 企業が若手社員の人材育成について,今後どのような課題があると考えているかについてみると,「将来を担う人材を長期的視点で育成する必要がある」,「若手人材の指導に当たる上司の指導力を強化していく必要がある」,「会社の経営理念に基づく,求める人材像を明確にする必要がある」が上位3つを占めている。

B 高卒就職者は,地元企業にとって貴重な労働力の確保手段として,大きな役割を果たしてきた。高卒就職者の域内就職割合の推移をみると,高度経済成長期は低下傾向にあったが,1980年代半ばに上昇に転じ,1990年代半ばには約8割になった。しかし,2000年代になると,地方圏経済の停滞から低下傾向が顕著になっている。

C 男女別,年齢階級別に雇用形態の動向をみると,2008年9月のいわゆるリーマンショックにより,景気の大幅な落ち込みがあったために,2008年から2010年にかけて15~24歳の若年層においても,他の年齢層と同様に,男女ともに正規の職員・従業員の割合が約10パーセントポイント低下した。

D 新規学卒者として最初に勤めた会社を3年以内に辞める割合について,中卒が約7割,高卒が約5割,大卒が約3割であることから「七五三現象」と言われるが,これは2000年以降にみられるようになった現象である。

E 1990年代後半から2000年代の新規大卒採用の動向を事業所規模別にみると,文系理系とも1,000人未満の事業所で着実な増加傾向がみられる一方,1,000人以上の事業所では,理系は増やすが文系は減少させる傾向がみられる。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(「平成23年版労働経済白書(厚生労働省)」191~192頁)。

B 誤 高卒就職者の域内就職割合が上昇に転じたのは,高度経済成長が終了した後の「1970年代半ば」である(「平成23年版労働経済白書(厚生労働省)」121頁)。

C 誤 2008年から2010年にかけて15~24歳の若年層では,男女ともに正規の職員・従業員の割合は若干ながらも上昇している(「平成23年版労働経済白書(厚生労働省)」22頁)。また,その他の年齢層でも,10パーセントポイントも低下しているわけではない。

D 誤 新規学卒者の3年以内離職率についてのいわゆる「七五三現象」は,2000年代以降に限らず,それ以前からみられた現象である(「平成23年版労働経済白書(厚生労働省)」115~116頁)。

E 誤 1,000人以上の事業所でも,新規大卒採用の動向について理系と文系とで増減傾向が異なることはなく,1,000人未満の事業所ほどではないが,理系・文系ともやや採用を増やす傾向がみられる(「平成23年版労働経済白書(厚生労働省)」140~141頁)。

正解 A 

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2014年7月11日 (金)

【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 21‐3 【労働経済(若年者の雇用)】 重要度:A

問 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
なお,この問において,「青少年白書」とは内閣府「平成20年版青少年白書」のことであり,以下において,「労働経済白書」とは厚生労働省「平成20年版労働経済白書」のことである。

A 青少年白書によれば,平成19年(年平均)の15~29歳の青少年人口は2,142万人で,このうち約6割が労働力人口で,これを年齢階級別に前年に比べると,15~19歳,20~24歳,25~29歳のいずれも減少している,としている。

B 労働経済白書によれば,いわゆるフリーターの推移をみると,2003年にピークを迎えた後,新規学卒者の就職状況が改善したこともあり徐々に減少したが,滞留傾向が懸念される年長フリーターが引き続き課題となっており,また,若年無業者(15~34歳の非労働力人口のうち,家事も通学もしていない者)の推移をみると,2007年は162万人と,前年に比べ大幅に増加した,としている。

C 青少年白書では,厚生労働省の雇用動向調査によると,平成19年中に事業所規模5人以上の事業所から離職した30歳未満の青少年労働者の離職率は全労働者の離職率より高くなっている,とし,また,厚生労働省の新規学校卒業者の就職離職状況調査によって在職期間別離職率をみると,平成17年3月卒業者の就職後3年間の離職状況は,中学校卒業者では就職者全体の66.7%が,高等学校卒業者では47.9%が,大学卒業者では35.9%がそれぞれ離職している,としている。

D 労働経済白書では,初めて就いた仕事を辞めた理由を,内閣府「青少年の社会的自立に関する意識調査」よりみると,男女とも各年齢階級において「仕事があわない,またはつまらないから」とする者の割合が高く,また,2番目に高い割合となっているのは「人間関係がよくないから」であるが,後者については,おおむね男女とも年齢が低い層において高い割合となっている,としている。

E 労働経済白書では,(株)UFJ総合研究所「若年者のキャリア形成に関する実態調査」により,35歳以下の若年者について,学校生活を通じてもっと教えて欲しかった内容をみると,正社員やパート・アルバイト等で働く者は「職業に必要な専門的知識・技能など」,「社会人としてのマナー」,「各職業の内容」などの項目で割合が高くなっている,としている。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(内閣府「青少年白書」)。

B 誤 平成20年版労働経済白書では,若年無業者(15~34歳の非労働力人口のうち,家事も通学もしていない者)の推移をみると,2007年は「62万人」と,「前年と同水準」となった,としている(厚生労働省「平成20年版労働経済白書」20頁)。なお,「平成23年版労働経済白書」では,「若年無業者(15~34歳の非労働力人口のうち,家事も通学もしていない者)の推移をみると,2010年は60万人と,前年差3万人減となった」と記述している(平成23年版労働経済白書27頁)。

C 正 本肢のとおりである(内閣府「青少年白書」)。

D 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版労働経済白書」114頁)。

E 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版労働経済白書」117頁)。

正解 B

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【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 24‐5 【労働経済(労働時間)】 重要度:B

問 労働時間に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
なお,本問は,「平成23年就労条件総合調査(厚生労働省)」を参照しており,当該調査における用語及び統計等を使用している。

A 企業規模計の年次有給休暇取得率は50%を下回っており,企業規模別でみると,1,000人以上規模の企業の方が30~99人規模の企業よりも高くなっている。

B 完全週休二日制を採用している企業は全体の約4割であるが,企業規模が小さくなるほど採用割合が低くなっている。

C 何らかの形で変形労働時間制を採用している企業割合は全体で5割強となっており,これを産業別にみると,「鉱業,採石業,砂利採取業」,「運輸業,郵便業」,「電気・ガス・熱供給・水道業」,「製造業」などの採用割合が高くなっている。

D みなし労働時間制を採用している企業の割合は全体では約1割だが,企業規模が大きくなるほど採用している企業の割合が高くなる傾向がみられる。

E 長時間労働を是正する取組が進んだ結果,平成20年以降の所定労働時間は,日単位でみても,週単位でみても,短くなってきている。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(「平成23年就労条件総合調査(厚生労働省)」)。

B 正 本肢のとおりである(「平成23年就労条件総合調査(厚生労働省)」)。

C 正 本肢のとおりである(「平成23年就労条件総合調査(厚生労働省)」)。

D 正 本肢のとおりである(「平成23年就労条件総合調査(厚生労働省)」)。

E 誤 平成20年以降の所定労働時間は,日単位でみても,週単位でみても,「ほぼ横ばい(わずかに長くなっている)」であり,短くなってはいない(「平成23年就労条件総合調査(厚生労働省)」)。

正解 E 

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2014年7月10日 (木)

【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 23‐3 【労働経済(賃金・雇用)】 重要度:B

問 賃金や雇用に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
なお,本問は「平成22年版労働経済白書(厚生労働省)」を参照しており,当該白書又は当該白書が引用している調査による用語及び統計等を利用している。

A 大企業においては,長期勤続によって形成される職業能力を評価する傾向が,中小企業よりも強く,そのため,賃金構造においても勤続評価の部分が大きい。また,こうした勤続評価と企業内での人材育成が結びつき,長期勤続者の割合も中小企業より高くなっている。

B 長期雇用慣行や年功賃金は日本企業の競争力を低下させる要因であると批判されたため,両者に対する人々の考え方は,2001年以降,良くないものだとする傾向が強くなっている。

C 一人当たり雇用者報酬(平均賃金)の変化率は,2000年代になってマイナスになっているが,その最も大きな要因は,外国人投資家の増加によって株主への配当を増やす圧力が高まり,ボーナスが低く抑えられた結果として,正社員の受け取る給与総額が減少したためである。

D 賃金カーブの企業規模間格差は,1990年以降,拡大する傾向にある。それは,大企業が経営合理化によって生産性を向上させ,支払能力が高まったのに対して,中小企業では大企業ほど生産性が上がらなかったためである。

E 付加価値に占める人件費の割合である労働分配率を1985年以降についてみると,資本金10億円以上の企業は50%程度,資本金1億円未満の企業は70%程度で,景気変動とはかかわりなく推移している。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(「平成22年版労働経済白書(厚生労働省)」167頁)。

B 誤 長期雇用や年功賃金を良いものと評価する割合(「良いことだと思う」及び「どちらかといえば良いことだと思う」の割合)は,いずれも2001年以降,高まる傾向にある(「平成22年版労働経済白書(厚生労働省)」194~195頁)。

C 誤 一人当たり雇用者報酬(平均賃金)の変化率は,2000年代になってマイナスになっているが,その最も大きな要因は,「非正規雇用比率の上昇」である。特に,大企業中心に非正規雇用者が大きな増加を示した2000年代前半をみると,「雇用形態の構成変化要因」のマイナスは大きく,この時期の平均賃金の低下は,ほとんどが,この要因によるものである(「平成22年版労働経済白書(厚生労働省)」187~188頁)。

D 誤 一般労働者の賃金カーブをみると大企業と中小企業との規模間格差は「長期的に縮小傾向」にある。その主な要因としては,「長期勤続者構成による差が縮小」していることによる(「平成22年版労働経済白書(厚生労働省)」170頁)。男性の一般労働者の勤続年数を1000人以上の大企業と10~999人規模の中小企業に分けてみると,大企業では30歳台から40歳台前半にかけての勤続年数の低下が大きく,40歳台後半層から50歳台前半層についても,2000年代以降低下が大きくなっている。一方,中小企業については,大企業に比べれば勤続年数の水準自体は低いが,その低下は大きくはなく,40歳台の低下も緩やかなもので,50歳台前半層はほぼ横ばい,50歳台後半層は緩やかに上昇している。

E 誤 企業の人件費負担の状況を,付加価値に占める人件費の割合である労働分配率でみると,「景気変動に伴って推移(景気後退期には労働分配率が上昇)」している(「平成22年版労働経済白書(厚生労働省)」46頁)。労働分配率を企業規模別にみると,資本金10億円以上の企業では,2001年度以降低下を続け,2007年度には52.9% まで低下したが,2008年度は63.1%と大きく上昇した。一方,資本金1億円未満の企業では,1990年代後半以降,労働分配率は概ね80%程度の水準で推移してきたが,2008年度には82.0%とさらに上昇した。

正解 A

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【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 21‐4 【労働経済(結婚・出産・育児期の女性)】 重要度:A

問 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
なお,この問において,「働く女性の実情」とは厚生労働省「平成20年版働く女性の実情」のことである。

A 働く女性の実情では,総務省統計局「労働力調査」によると,平成20年の女性の労働力人口は5年ぶりの減少となったが,男性の労働力人口が前年に比べ減少したことから,労働力人口総数に占める女性の割合は前年に比べ上昇し,5割を上回った,としている。

B 働く女性の実情では,平成20年の女性の労働力率を年齢階級別にみると,25~29歳(76.1%)と45~49歳(75.5%)を左右のピークとするM字型カーブを描いているが,M字型の底は昭和54年に25~29歳から30~34歳に移動して以来30~34歳となっていたが,比較可能な昭和43年以降初めて35~39歳となった,とし,また,M字型の底の値は前年に比べ上昇した,としている。

C 働く女性の実情によれば,配偶関係別に平成20年の女性の労働力率をみると,未婚者では63.4%,有配偶者では48.8%となっており,未婚者の労働力率を年齢階級別にみると,25~29歳が最も高くなっている(91.5%),としている。

D 労働経済白書によれば,女性の結婚という段階において,どのような理由で仕事を辞めているのかをみると,辞めたいと思った又は退職した理由は,「仕事と両立する自信がなかった」という割合が高く,「無理して続けるほどの魅力ある仕事でないと思った」,「配偶者・家族の理解が得られなかった」がそれに続く,としている。

E 労働経済白書によれば,女性の結婚・出産・育児という段階における継続就業意識を(独)労働政策研究・研修機構「仕事と家庭の両立支援に関わる調査」よりみると,結婚・出産後も職場を辞めずに働ける会社だと思うかについて,1週間の平均労働時間が50時間未満の女性労働者では,「そう思う」,「ややそう思う」という認識は高いものの,1週間の平均労働時間が60時間以上の女性労働者になると,「あまりそうは思わない」,「そうは思わない」という認識が高くなってきており,仕事と家庭を両立するためには労働時間の短縮など仕事と生活の調和の取れた働き方の推進も必要であることがうかがえる,としている。

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【解説・解答】

A 誤 平成20年においては,男性の労働力人口の減少数(18万人減)の方が女性の労働力人口の減少数(1万人減)よりも大きいことから,労働力人口総数に占める女性の割合は前年より上昇したが,「41.5%」と,5割を上回ってはいない(厚生労働省「平成20年版働く女性の実情」)。

B 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版働く女性の実情」)。

C 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版働く女性の実情」)。

D 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版労働経済白書」125頁)。

E 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版労働経済白書」128~130頁)。

正解 A 

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2014年7月 9日 (水)

【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 22‐2 【労働経済(高齢者雇用)】 重要度:B

問 高齢者雇用に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
なお,本問は,「労働力調査(総務省)」及び「平成21年版高齢社会白書(内閣府)」を参照している。

A ここ10年以上,60歳代の労働力率は,男女ともに一貫して上昇しているが,これは,年金の支給開始年齢の引上げが影響していると言われている。

B 60歳代の男性の就業形態は,雇用者が最も多く,次いで役員,自営業主の順になっている。自営業主は,健康であれば何歳まででも働ける就業形態なので,高齢者のこれからの働き方の一つとして注目されている。

C 60〜64歳の就業希望者が働く理由としてあげている項目の中で最も多いのは,男女ともに「健康を維持したい」であり,「失業している」とか「収入を得る必要が生じた」といった経済的な理由をあげる人の割合を上回っている。

D いわゆる団塊の世代が60歳を超えて65歳に迫ろうとする状況の中で,政府は,「70歳まで働ける企業」を増やそうとしている。このため「中小企業定年引上げ等奨励金制度」が設けられているが,これは,一定規模以下の企業が,希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度を導入した場合及び定年年齢を70歳以上に引き上げた場合に限り,奨励金を支給するものである。

E 日本の高齢化のスピードは,世界に例を見ないスピードで進行しており,高齢化率(総人口に占める65歳以上の者の割合)が7%を超えてからその倍の14%に達するまでの所要年数によって比較すると,フランスが115年,ドイツが40年,イギリスが47年であるのに対し,日本はわずか24年しかかからなかった。

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【解説・解答】

A 誤 60歳代の男女の労働力率は,高年齢者雇用確保措置が義務化された平成18年以後は上昇しているが,平成17年までは,男性は低下,女性はほぼ横ばいであったため,ここ10年以上一貫して上昇しているわけではない(総務省「平成21年労働力調査」)。

B 誤 60歳代の男性の就業形態は,雇用者が最も多いが,「自営業主」がこれに続いており,「役員」は自営業主よりも少ない(内閣府「平成21年高齢社会白書」34頁)。

C 誤 60〜64歳の就業希望者が働く理由としてあげている項目の中で最も多いのは,男性では「失業している」,女性では「収入を得る必要が生じた」と,いずれも経済的な理由をあげる人の割合の方が,「健康を維持したい」をあげる人の割合(男女それぞれで第2位)を上回っている(内閣府「平成21年高齢社会白書」35頁)。

D 誤 中小企業定年引上げ等奨励金制度は,希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度を導入した場合及び定年年齢を「65歳以上」に引き上げた(又は定年の定めを廃止した)場合等に奨励金を支給する制度である(内閣府「平成21年高齢社会白書」79〜80頁)。

E 正 本肢のとおりである(内閣府「平成21年版高齢社会白書」10頁)。

正解 E

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【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 21‐4 【労働経済(結婚・出産・育児期の女性)】 重要度:A

問 次の記述のうち,誤っているものはどれか。
なお,この問において,「働く女性の実情」とは厚生労働省「平成20年版働く女性の実情」のことである。

A 働く女性の実情では,総務省統計局「労働力調査」によると,平成20年の女性の労働力人口は5年ぶりの減少となったが,男性の労働力人口が前年に比べ減少したことから,労働力人口総数に占める女性の割合は前年に比べ上昇し,5割を上回った,としている。

B 働く女性の実情では,平成20年の女性の労働力率を年齢階級別にみると,25~29歳(76.1%)と45~49歳(75.5%)を左右のピークとするM字型カーブを描いているが,M字型の底は昭和54年に25~29歳から30~34歳に移動して以来30~34歳となっていたが,比較可能な昭和43年以降初めて35~39歳となった,とし,また,M字型の底の値は前年に比べ上昇した,としている。

C 働く女性の実情によれば,配偶関係別に平成20年の女性の労働力率をみると,未婚者では63.4%,有配偶者では48.8%となっており,未婚者の労働力率を年齢階級別にみると,25~29歳が最も高くなっている(91.5%),としている。

D 労働経済白書によれば,女性の結婚という段階において,どのような理由で仕事を辞めているのかをみると,辞めたいと思った又は退職した理由は,「仕事と両立する自信がなかった」という割合が高く,「無理して続けるほどの魅力ある仕事でないと思った」,「配偶者・家族の理解が得られなかった」がそれに続く,としている。

E 労働経済白書によれば,女性の結婚・出産・育児という段階における継続就業意識を(独)労働政策研究・研修機構「仕事と家庭の両立支援に関わる調査」よりみると,結婚・出産後も職場を辞めずに働ける会社だと思うかについて,1週間の平均労働時間が50時間未満の女性労働者では,「そう思う」,「ややそう思う」という認識は高いものの,1週間の平均労働時間が60時間以上の女性労働者になると,「あまりそうは思わない」,「そうは思わない」という認識が高くなってきており,仕事と家庭を両立するためには労働時間の短縮など仕事と生活の調和の取れた働き方の推進も必要であることがうかがえる,としている。

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【解説・解答】

A 誤 平成20年においては,男性の労働力人口の減少数(18万人減)の方が女性の労働力人口の減少数(1万人減)よりも大きいことから,労働力人口総数に占める女性の割合は前年より上昇したが,「41.5%」と,5割を上回ってはいない(厚生労働省「平成20年版働く女性の実情」)。

B 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版働く女性の実情」)。

C 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版働く女性の実情」)。

D 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版労働経済白書」125頁)。

E 正 本肢のとおりである(厚生労働省「平成20年版労働経済白書」128~130頁)。

正解 A 

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2014年7月 8日 (火)

【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 23‐1 【労働経済(入職・離職)】 重要度:B

問 入職と離職に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
なお,本問は「平成21年雇用動向調査(厚生労働省)」を参照しており,当該調査による用語及び統計等を利用している。

A 入職者の入職経路をみると,求人情報誌などの広告が最も多く,公共職業安定所(ハローワークインターネットサービスを含む。)がそれに続いている。また,家族や友人・知人等からの紹介(縁故)も重要な経路になっている。

B 300人未満の企業に入職した人が求職活動においてインターネットを利用した割合は1割未満にとどまっているので,この規模の企業の求人活動において,インターネットを使って情報提供することの重要性は低い。

C 離職率は,男女ともに,年齢が上がるにしたがって低下する傾向にあるが,60歳代前半になると,定年制の影響を受けて,男女ともに50歳代よりも上昇している。

D 転職者を一般労働者とパートタイム労働者に大別して,転職前と後の就業形態の変化をみると,一般労働者だった人は一般労働者として,パートタイム労働者だった人はパートタイム労働者として転職する割合が,異なる就業形態に転職する割合よりも高い。

E 入職者に占めるパートタイム労働者の割合は,どの年齢層をとっても,男性よりも女性の方が高い。30歳代前半以降の女性の場合は,パートタイム労働者の割合が5割を超えている。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(「平成21年雇用動向調査(厚生労働省)」)。

B 誤 300人未満の企業に入職した人が求職活動においてインターネットを利用した割合は「3割を超えて」おり,300人以上の企業に入職した人(4割超)との間にあまり大きな差はなく,300人未満の企業の求人活動においてインターネットを使って情報提供することの重要性が低いわけではない(「平成21年雇用動向調査(厚生労働省)」)。

C 正 本肢のとおりである(「平成21年雇用動向調査(厚生労働省)」)。

D 正 本肢のとおりである(「平成21年雇用動向調査(厚生労働省)」)。

E 正 本肢のとおりである(「平成21年雇用動向調査(厚生労働省)」)。

正解 B

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【厳選過去問/択一】労務管理…一般常識 H 25‐4 【労働経済(高齢者問題)】 重要度:C

問 わが国の高齢者問題に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
なお,本問は,「平成24年版高齢社会白書(内閣府)」を参照しており,当該白書または当該白書が引用している調査による用語及び統計等を利用している。

A 60歳以上の高齢者の暮らし向きについてみると,「心配ない」(「まったく心配ない」と「それほど心配ない」の計)と感じている人の割合は全体で半数程度にとどまっている。

B 日常生活の制限のない期間(健康寿命)は,2001年から2010年にかけて男女とも延びたが,その延びは同期間における平均寿命の延びよりも小さくなっており,2010年における平均寿命と健康寿命の差は男女とも2001年と比べて広がった。

C 政府は,高齢者の意欲や能力を最大限活かすためにも,「支えが必要な人」という高齢者像の固定観念を変え,意欲と能力のある65歳以上の者には支える側にまわってもらう意識改革が必要であるとしている。

D 高齢者の就業に対する意向をみると。60~64歳層で仕事をしている人のうち6割近くが65歳以降も「仕事をしたい」と考えており,「仕事をしたくない」と考えている人を大きく上回っている。

E 2010年において60歳以上の人が地域生活を送る上で不便に思っていることをみると,不便な点が「特にない」という人が約6割を占めているものの,不便さを感じる点としては,「日常の買い物に不便」,「医院や病院への通院に不便」,「交通機関が高齢者には使いにくい,または整備されていない」が上位になっている。

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【解説・解答】

A 誤 60歳以上の高齢者の暮らし向きについてみると,「心配ない」(「まったく心配ない」と「それほど心配ない」の計)と感じている人の割合は全体でで「7割程度」である。(平成24年版高齢社会白書 64頁)。

B 正 本肢のとおりである(平成24年版高齢社会白書 28頁)。健康寿命の延び(男性1.02年,女性0.97年)は,平均寿命の延び(男性1.57年,女性1.46年)よりも小さくなっている。

C 正 本肢のとおりである(平成24年版高齢社会白書 63頁)。白書では,『65歳以上であっても社会の重要な支え手,担い手として活躍している人もいるなかで,これらの人を年齢によって一律に「支えられる人」と捉えることは,活躍している人や活躍したいと思っている人の誇りや尊厳を傷つけることにもなりかねない』としている。

D 正 本肢のとおりである(平成24年版高齢社会白書 67・68頁)。

E 正 本肢のとおりである(平成24年版高齢社会白書 47頁)。不便な点が「特にない」という人が60.3%,不便さを感じている点として「日常の買い物に不便」17.1%が最も多く,次いで「医院や病院への通院に不便」12.5%,「交通機関が高齢者には使いにくい,または整備されていない」11.7%となっている。

正解 A 

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