厳選過去問≪択一≫健康保険法

2014年7月19日 (土)

【厳選過去問/択一】健康保険法 H 23‐6 【総合問題】 重要度:A

問 健康保険法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

A 健康保険組合は,①組合会議員の定数の2分の1以上の組合会の議決,②健康保険組合の事業の継続の不能,③厚生労働大臣による解散の命令,のいずれかの理由により解散する。

B 指定訪問看護事業者の指定は,訪問看護事業を行う者の申請により,訪問看護事業を行う事業所ごとに厚生労働大臣が行う。ただし,申請者が,社会保険料について,その申請をした日の前日までに,社会保険各法又は地方税法の規定に基づく滞納処分を受け,かつ,その当該処分を受けた日から正当な理由なく2か月間にわたり,その処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料の一部でも引き続き滞納しているときは,厚生労働大臣は指定してはならない。

C 事業主は,法の規定に基づいて事業主がしなければならない事項につき代理人をして処理させようとするときは,実際に代理人が処理をしてから5日以内に,文書でその旨を厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。

D 入院時食事療養費の額は,その食事療養につき食事療養に要する平均的費用の額を勘案して,中央社会保険医療協議会が定める基準により算定した費用の額(その額が現にその食事療養に要した費用の額を超えるときは,その現に食事療養に要した費用の額)から,食事療養標準負担額を控除した額とする。

E 保険者は,災害その他の厚生労働省令で定める特別の事情がある被保険者であって,保険医療機関又は保険薬局に一部負担金を支払うことが困難であると認められる者に対して,次の措置を採ることができる。①一部負担金を減額すること,②一部負担金の支払を免除すること,③保険医療機関又は保険薬局に対する支払に代えて,一部負担金を直接に徴収することとし,その徴収を猶予すること。

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【解説・解答】

A 誤 健康保険組合は,①組合会議員の定数の「4分の3以上」多数による組合会の議決,②健康保険組合の事業の継続の不能,③厚生労働大臣による解散の命令,のいずれかの理由により解散する(法26条1項)。

B 誤 本肢のように,申請者の滞納により,厚生労働大臣が指定訪問看護事業者の指定を行うことができなくなるのは,当該申請者が,社会保険料について,当該申請をした日の前日までに,滞納処分を受け,かつ,当該処分を受けた日から正当な理由なく「3月」以上の期間にわたり,当該処分を受けた日以降に納期限の到来した社会保険料の「すべて」を引き続き滞納している者であるときである(法89条4項7号)。

C 誤 事業主は,法の規定に基づいて事業主がしなければならない事項につき代理人をして処理させようとするとき,又は代理人を解任したときは,「あらかじめ」,文書でその旨を厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならないこととされている(則35条)。

D 誤 入院時食事療養費の額は,当該食事療養につき食事療養に要する平均的な費用の額を勘案して「厚生労働大臣」が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは,当該現に食事療養に要した費用の額)から,食事療養標準負担額を控除した額とされる(法85条2項)。

E 正 本肢のとおりである(法75条の2第1項)。

正解 E 

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【厳選過去問/択一】健康保険法 H 22‐3 【総合問題】 重要度:A

問 健康保険法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

A 全国健康保険協会は,被保険者が介護保険第2号被保険者でない場合であっても,当該被保険者に介護保険第2号被保険者である被扶養者がある場合には,規約により,当該被保険者(特定被保険者)に介護保険料額の負担を求めることができる。

B 被保険者の資格を喪失した後に出産手当金の継続給付を受けていた者がその給付を受けなくなった日後6か月以内に死亡したとき,被保険者であった者により生計を維持していた者であって,埋葬を行うものは,その被保険者の最後の保険者から埋葬料として5万円が支給される。

C 介護保険第2号被保険者でない日雇特例被保険者の保険料額は,その者の標準賃金日額に全国健康保険協会の被保険者の一般保険料率と介護保険料率とを合算した率を乗じて得た額である。

D 高額療養費の給付を受ける権利は,診療月の翌月の1日を起算日として,2年を経過したときは,時効によって消滅する。ただし,診療費の自己負担分を,診療月の翌月以後に支払ったときは,支払った日の翌日が起算日となる。

E 全国健康保険協会は,その業務に要する費用に充てるため必要な場合において,運営委員会の議を経て短期借入金をすることができる。その場合,理事長はあらかじめ厚生労働大臣に協議をしなければならない。

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【解説・解答】

A 誤 規約により,特定被保険者に関する保険料額を一般保険料額と介護保険料額との合算額とすることができるのは,健康保険組合であり,全国健康保険協会についてこのような扱いはない(法附則7条1項)。

B 誤 本肢の出産手当金の継続給付を受けていた者について埋葬料が支給されるためには,当該継続給付を受けていた者がその給付を受けなくなった日後「3月」以内に死亡していることが要件とされている(法105条)。

C 誤 介護保険第2号被保険者でない日雇特例被保険者の保険料額は,1日につき,①「その者の標準賃金日額に平均保険料率を乗じて得た額」,②「その額に100分の31を乗じて得た額」及び③「賞与額(その額に1,000円未満の端数がある場合には,これを切り捨てるものとし,その額が40万円を超える場合には,40万円とする)に平均保険料率を乗じて得た額」の合算額とされている(法168条1項)。なお,介護保険第2号被保険者でない日雇特例被保険者が負担する保険料額は,上記①の額の2分の1に相当する額として政令で定めるところにより算定した額及び上記③の2分の1の額の合算額とされる(法169条1項)。

D 正 本肢のとおりである(法193条,昭48.11.7保険発99号・庁保険21号)。

E 誤 全国健康保険協会はその業務に要する費用に充てるため必要な場合において,「厚生労働大臣の認可」を受けて短期借入金をすることができる(法7条の31第1項)。また,法7条の31の借入金に係る認可をする場合においては,「厚生労働大臣」は,あらかじめ,財務大臣に協議しなければならないこととされている(法7条の42第1号)。

正解 D 

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2014年7月18日 (金)

【厳選過去問/択一】健康保険法 H 21‐7 【総合問題】 重要度:A

問 健康保険法に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

A 被保険者の配偶者で届出はしていないが,事実上の婚姻関係と同様の事情にある者の子であって,同一世帯に属していないが,被保険者により生計を維持している者は被扶養者として認められる。

B 労働安全衛生法の規定によって伝染の恐れがある保菌者に対し事業主が休業を命じた場合,その症状から労務不能と認められないときは,傷病手当金が支給されない。

C 移送費として支給される額は,最も経済的な通常の経路及び方法で移送されたときの費用について保険者が算定した額を基礎として,被保険者が実際に支払った額が,保険者が算定した額から3割の一部負担を差し引いた額よりも低い場合には全額が移送費として支払われ,実際に支払った額が算定額から一部負担を差し引いた額を超える場合には,その超過分は被保険者の自己負担となる。

D 被保険者又はその被扶養者が,65歳に達することにより,介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときは,被保険者は遅滞なくその旨を事業主を経由して日本年金機構又は健康保険組合に届け出なければならない。

E 65歳以上70歳未満の者が療養病床に入院し評価療養を受けた場合は,療養(食事療養及び生活療養を除く。)に要した費用の3割と特別料金の合計額を自己負担額として医療機関に支払う。

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【解説・解答】

A 誤 被保険者の配偶者で届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの子は,被扶養者の認定にあたり,生計維持要件だけではなく,「同一世帯要件」をも満たしていることが必要とされる(法3条7項)。

B 正 本肢のとおりである(昭25.2.15保文発320号)。

C 誤 移送費の額は,最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の費用により算定した金額(ただし現に移送に要した費用の額を超えることができない)であり,3割の一部負担という定めはない(則80条)。

D 誤 介護保険第2号被保険者に該当しなくなったときであっても,その理由が健康保険の被保険者又は被扶養者が「65歳に達したこと」による場合には,本肢の届出は必要とされない(則40条1項)。

E 誤 65歳以上70歳未満の者が療養病床に入院している場合には特定長期入院被保険者に該当するため,本肢の者が評価療養を受けた場合には,療養(生活療養を除く)に要した費用の3割と,「生活療養標準負担額」及び特別料金の合計額を自己負担額として医療機関に支払う(法63条2項,法86条2項)。

正解 B

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【厳選過去問/択一】健康保険法 H 23‐10 【保険料】 重要度:A

問 保険料に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

A 全国健康保険協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは,あらかじめ,運営委員会が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いたうえで,理事長に対しその変更について意見の申出を行う。

B 被保険者の使用されている事業所が廃止されたとき,納期前であっても保険料はすべて徴収することができる。

C 被保険者資格を喪失した者に係る保険料で,その者に支払う報酬がないため控除できない場合は,事業主は被保険者負担相当分を除いた額を納付する。

D 事業主(日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合においては,その者を使用するすべての事業主)は,日雇特例被保険者を使用する日ごとに,その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負う。

E 全国健康保険協会が,保険料の滞納処分について,国税滞納処分の例により処分を行う場合には,処分後に厚生労働大臣にその旨を報告しなければならない。

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【解説・解答】

A 誤 全国健康保険協会が都道府県単位保険料率を変更しようとするときは,あらかじめ,「理事長」が当該変更に係る都道府県に所在する支部の支部長の意見を聴いた上で,「運営委員会の議」を経なければならないとされている(法160条6項)。

B 正 本肢のとおりである(法172条3号)。なお,納期前であっても保険料を繰上徴収できるのは,本肢にいう事業所の廃止のほか,納税義務者が①国税等の滞納によって滞納処分を受けるとき②強制執行を受けるとき③破産手続開始の決定を受けたとき④企業担保権の実行手続の開始があったとき④競売の開始があったとき,更に⑤法人である納付義務者が解散をした場合,がある。

C 誤 本肢のような規定はない。本問のような場合においても,事業主は被保険者負担分を含めて保険料を納付しなければならない(法161条2項)。

D 誤 日雇特例被保険者が1日において2以上の事業所に使用される場合において,日雇特例被保険者を使用する日ごとに,その者及び自己の負担すべきその日の標準賃金日額に係る保険料を納付する義務を負うのは,「初めにその者を使用する事業主」である(法169条2項)。

E 誤 全国健康保険協会が国税滞納処分の例により処分を行う場合においては,「厚生労働大臣の認可を受けなければならない」(法180条5項)。

正解 B

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2014年7月17日 (木)

【厳選過去問/択一】健康保険法 H 23‐9 【現金給付】 重要度:A

問 健康保険の現金給付に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

A 傷病手当金は,療養のため労務に服することができないときに支給されるが,その場合の療養は,健康保険で診療を受けることができる範囲内の療養であれば,保険給付として受ける療養に限らず,自費診療で受けた療養,自宅での療養や病後の静養についても該当し,傷病手当金は支給される。

B 傷病手当金の支給を受けるべき者が,同一の傷病により障害厚生年金の支給を受けることができるときは,傷病手当金が優先して支給される。ただし,その障害厚生年金の額(当該障害厚生年金と同一の支給事由により障害基礎年金の支給を受けることができるときは,当該障害厚生年金額と障害基礎年金額との合算額)を360で除して得た額が,傷病手当金の額より多いときは,その差額を支給する。

C 日雇特例被保険者に対する傷病手当金の支給に当たっては,労務不能となった際にその原因となった傷病について療養の給付を受けていることで足り,労務不能期間のすべてにおいて当該傷病につき療養の給付を受けていることを要しない。

D 介護休業期間中に病気にかかり,その病気の状態が勤務する事業所における労務不能の程度である場合には,傷病手当金が支給される。この場合,同一期間内に事業主から介護休業手当等で報酬と認められるものが支給されているときは,傷病手当金の支給額について調整を行うこととされている。

E 被保険者が移送費の支給を受けようとするときは,申請書に,移送に要した費用の額を証する書類,医師又は歯科医師の意見書等を添付して,保険者に提出しなければならない。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(昭2.2.26保発345号ほか)。「療養のため」とは,保険給付として受ける療養のためのみでなく,それ以外の療養のためをも含む(昭2.2.26保発345号)ものとされている。また,傷病そのものは休業を要する程度でなくても保険医療機関が遠隔地にあり,通院のため事実上労務に服せないような場合にも傷病手当金は支給される(昭2.5.10保理2211号)。

B 誤 傷病手当金の支給を受けるべき者が,同一の疾病又は負傷及びこれにより発した疾病につき厚生年金保険法による障害厚生年金の支給を受けることができるときは,原則として,傷病手当金は,支給されない(法108条2項)。なお,その受けることができる障害厚生年金の額(当該障害厚生年金と同一の支給事由に基づき国民年金法による障害基礎年金の支給を受けることができるときは,当該障害厚生年金の額と当該障害基礎年金の額との合算額)を360で除して得た額が,傷病手当金の額より少ないときは,その差額が支給される(法108条2項ただし書,則89条1項)。

C 正 本肢のとおりである(平15.2.25保発0225001号・庁保険発1号)。

D 正 本肢のとおりである(平11.3.31保険発46号・庁保険発9号ほか)。

E 正 本肢のとおりである(則82条)。

正解 B

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【厳選過去問/択一】健康保険法 H 21‐6 【保険給付】 重要度:A

問 保険給付に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

A 被扶養者が6歳に達する日以後の最初の3月31日の翌日以後であって70歳に達する日の属する月以前である場合,家族療養費の額は,当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)につき算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは,当該現に療養に要した費用の額)の100分の70である。

B 傷病手当金の待期期間は,最初に療養のため労務不能となった場合のみ適用され,その後労務に服し同じ疾病又は負傷につきさらに労務不能となった場合は待期の適用は行われない。

C 現に海外にある被保険者からの療養費等の支給申請は,原則として,事業主等を経由して行わせるものとし,その支給決定日の外国為替換算率(売レート)を用いて算定した療養費等を保険者が直接当該被保険者に送金することになっている。

D 70歳未満で上位所得者に該当する被保険者が,療養のあった月以前の12か月以内に既に高額療養費を支給された月数が3か月以上あるときは,高額療養費算定基準額が83,400円に減額される。

E 自動車事故にあった被保険者に対して傷病手当金の支給をする前に,加害者が当該被保険者に対して負傷による休業に対する賠償をした場合,保険者はその損害賠償の価額の限度内で,傷病手当金の支給を行う責めを免れる。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(法110条2項1号イ)。

B 正 本肢のとおりである(昭2.3.11保理発1085号)。なお,待期の3日間については報酬の有無は問われないため,療養のため欠勤したが,この欠勤開始の日から3日間を年次有給休暇として処理された場合にも,待期は完成する(昭26.2.20保文発419号)。

C 誤 現に海外にある被保険者からの療養費等の支給申請は,原則として,事業主等を経由して行わせ,その受領についても事業主等が代理して行うものとし,国外への送金は行わない(昭56.2.25保険発10号・庁保険発2号)。なお,支給額の算定について,支給決定日の外国為替換算率(売レート)を用いるとする記述については正しい。

D 正 本肢のとおりである(令42条1項2号ただし書)。70歳未満で上位所得者に該当する被保険者の高額療養費算定基準額は「150,000円+(医療費-500,000円)×1%」であるが,いわゆる多数回該当の場合には,当該高額療養費算定基準額は83,400円とされる。

E 正 本肢のとおりである(法57条2項)。保険者は,給付事由が第三者の行為によって生じた場合において,保険給付を行ったときは,その給付の価額の限度において,保険給付を受ける権利を有する者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得し,この場合において,保険給付を受ける権利を有する者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは,保険者は,その価額の限度において,保険給付を行う責めを免れる。

正解 C 

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2014年7月16日 (水)

【厳選過去問/択一】健康保険法 H 23‐2 【保険給付】 重要度:A

問 健康保険の保険給付に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

A 被保険者が故意に給付事由を生じさせたときは,当該給付事由に係る保険給付は行われないため,自殺により死亡した場合の埋葬料は支給されない。

B 健康保険法は,業務災害以外の疾病等に関して保険給付を行うこととされているが,被保険者が5人未満である小規模な適用事業所に所属する法人の代表者であって,当該法人における従業員が従事する業務と同一の業務に起因する疾病等については,健康保険による保険給付の対象となる。

C 継続して1年以上被保険者(任意継続被保険者,特例退職被保険者及び共済組合の組合員である被保険者を除く。)であった者であって,被保険者の資格を喪失した際に傷病手当金の支給を受けている者は,被保険者として受けることができるはずであった期間,継続して同一の保険者から傷病手当金を受けることができる。ただし,資格喪失後に任意継続被保険者になった場合は,その傷病手当金を受けることはできない。

D 被保険者資格を喪失後に傷病手当金の継続給付を受給している者が,老齢又は退職を支給事由とする年金である給付であって政令で定めるもの(以下「老齢退職年金給付」という。)の支給を受けることができるとき,老齢退職年金給付は支給されない。

E 被保険者資格(任意継続被保険者及び特例退職被保険者を除く。)を取得する前にかかった疾病又は負傷の資格取得後の療養について,療養の給付を受けることはできるが,傷病手当金は支給されない。

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【解説・解答】

A 誤 被保険者の自殺による死亡は故意に基づく事故ではあるが,死亡は絶対的な事故であるとともに,この死亡に対する保険給付としての埋葬料は被保険者であった者に生計を依存していた者で埋葬を行うものに対して支給されるという性質のものであるから法116条後段に該当しないものとして取り扱い,埋葬料を支給しても差し支えないこととされている(昭26.3.19保文発721号)。

B 正 本肢のとおりである(法53条の2,則52の2)。

C 誤 任意継続被保険者であっても,当該任意継続被保険者の資格を取得した日の前日まで引き続き1年以上当然被保険者であり,かつ,当該当然被保険者の資格を喪失した際に傷病手当金の支給を受けていた者は,傷病手当金の継続給付を受けることができる(法104条)。

D 誤 本肢の場合,老齢退職年金給付が支給され,原則として,傷病手当金は支給されない(法108条4項,則89条2項)が,老齢退職年金給付の額(当該老齢退職年金給付が2以上あるときはその合算額)を360で除して得た額(1円未満の端数は切り捨て)が傷病手当金の額より少ないときは,その差額が支給されることになる。

E 誤 被保険者の資格取得前にかかった疾病又は負傷の療養についても,傷病手当金は支給される(昭26.5.1保文発1346号)。

正解 B

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【厳選過去問/択一】健康保険法 H 21‐3 【出産育児一時金】 重要度:A

問 出産育児一時金又は家族出産育児一時金に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

A 被保険者又は被保険者の被扶養者が出産したときは,父が不明の婚外子出産を含めて,被保険者期間の要件なく支給される。

B 妊娠85日以後の出産であれば,生産,死産,流産(人工妊娠中絶を含む。)又は早産を問わず,支給される。

C 被保険者の資格を喪失した日の前日までに引き続き1年以上被保険者であった者が被保険者の資格を喪失した後8か月以内に出産したときは,被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる。

D 双子等の出産の場合には,胎盤数にかかわらず,一産児排出を一出産と認め,胎児数に応じて支給される。

E 平成26年3月に出産し所定の要件に該当した場合については,39万円に3万円を超えない範囲内で保険者が定める金額を加算した金額が支給される。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(昭2.3.17保理792号)。出産に関する保険給付の目的は,主として母体を保護することにあるため,父の不明な子の出産であっても保険給付を行うこととされている。

B 正 本肢のとおりである(昭27.6.16保文発2427号)。「妊娠4か月以上」とは,1月を28日とし,4か月目に入った日以降のことであり,妊娠85日(28日+28日+28日+1日=85日)以降の出産が,保険給付の対象となる。

C 誤 被保険者の資格を喪失した日の前日までに引き続き1年以上被保険者であった者が被保険者の資格を喪失した日後「6月以内」に出産したときは,被保険者として受けることができるはずであった出産育児一時金の支給を最後の保険者から受けることができる(法106条)。なお,「引き続き1年以上」の期間には,日雇特例被保険者,任意継続被保険者,特例退職被保険者及び共済組合の組合員である被保険者であった期間は含まれない。

D 正 本肢のとおりである(昭16.7.23社発991号)。

E 正 本肢のとおりである(令36条,平20.12.17保保発1217004号ほか)。出産育児一時金又は家族出産育児一時金の額は39万円であるが,所定の要件,具体的には,産科医療補償制度の加入分娩機関の医学的管理下において在胎週数22週に達した日以後の出産(死産を含む)がなされた場合には,これに3万円を超えない範囲内で保険者が定める金額(3万円)を加算した金額が支給される。

正解 C 

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2014年7月15日 (火)

【厳選過去問/択一】健康保険法 H 25‐7 【埋葬料等】 重要度:A

問 健康保険法の埋葬料等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

A 埋葬を行う者とは,実際に埋葬を行った者をいうのであるから,被保険者が死亡し社葬を行った場合には,たとえその被保険者に配偶者がいたとしても,配偶者には埋葬料は支給されない。

B 事業主は,埋葬料の支給を受けようとする者から,厚生労働省令の規定による証明書を求められたときには,いかなる理由があろうとも,拒むことができない。

C 埋葬料の支給を受けようとする者は,死亡した被保険者により生計を維持されていた者であるから,埋葬料の申請書には当該被保険者と申請者との続柄を記載する必要はない。

D 死亡した被保険者により生計を維持されていなかった兄弟姉妹は,実際に埋葬を行った場合であっても,埋葬費の支給を受ける埋葬を行った者に含まれない。

E 埋葬料について,被保険者が旅行中に船舶より転落して行方不明となり,なお死体の発見にいたらないが,当時の状況により死亡したものと認められる場合には,同行者の証明書等により死亡したものとして取り扱う。

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【解説・解答】

A 誤 埋葬を行う者とは,埋葬の事実のいかんにかかわらず,埋葬を行うべきものをいい,現実に埋葬を行うもの又は行ったものではないため,本肢の場合,死亡した被保険者の配偶者に埋葬料が支給される(法100条1項,昭2.7.14保理2788号)。

B 誤 事業主は,埋葬料その他の保険給付を受けようとする者から厚生労働省令(健康保険法施行規則)の規定による証明書を求められたときは,「正当な理由がなければ拒むことができない」(則33条)。したがって,正当な理由があれば拒むことができる。

C 誤 埋葬料支給申請書には,被保険者と申請者との続柄を記載しなければならない(則85条1項4号)。

D 誤 埋葬に要した費用に相当する金額(埋葬費)は,埋葬料の支給を受けるべき者がない場合において,埋葬を行った者に対して支給されるものであるため,死亡した被保険者により生計を維持されていなかった兄弟姉妹であって実際に埋葬を行ったものは,埋葬費の支給を受けることができる(法100条2項)。

E 正 本肢のとおりである(昭4.5.22保理1705号)。

正解 E

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【厳選過去問/択一】健康保険法 H 24‐6 【療養の給付等】 重要度:A

問 療養の給付等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。

A 被保険者が,厚生労働省令で定めるところにより,保険医療機関等から評価療養又は選定療養を受けたときは,その療養に要した費用について,保険外併用療養費が支給される。この場合,被保険者に支給すべき保険外併用療養費は,その病院若しくは診療所又は薬局に対して支払うものとする。

B 被保険者が療養の給付若しくは入院時食事療養費,入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給に代えて療養費の支給を受けることを希望した場合,保険者は療養の給付等に代えて療養費を支給しなければならない。

C 被保険者が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養を含む。)を受けるため,病院又は診療所に移送されたときは,保険者が必要であると認める場合に限り,移送費が支給される。この金額は,最も経済的な通常の経路及び方法により移送された場合の費用により算定した金額となるが,現に移送に要した費用の金額を超えることができない。

D 被保険者は,療養費の支給を受けようとするときは,申請書を保険者に提出しなければならない。この申請書には,療養に要した費用の額を証する書類を添付しなければならない。この書類が英語で作成されている場合には,省令の規定により,その書類に日本語の翻訳文を添付する。

E 被保険者は,療養の給付に係る事由又は入院時食事療養費,入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給に係る事由が,第三者の行為によって生じたものであるときは,①届出に係る事実,②第三者の氏名及び住所又は居所(氏名又は住所若しくは居所が明らかでないときは,その旨),③被害の状況,以上を記載した届書を遅滞なく保険者に提出しなければならない。

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【解説・解答】

A 正 本肢のとおりである(法86条1項・4項)。

B 誤 療養費は,療養の給付等を行うことが困難であると保険者が認めるとき,又は被保険者が保険医療機関等以外の病院等から診療を受けた場合において保険者がやむを得ないものと認めるときに,療養の給付等に代えて「支給することができる」ものであり,「被保険者の希望」によって療養の給付等に代えて療養費の支給が行われるわけではない(法87条1項)。

C 正 本肢のとおりである(法97条,則80条)。

D 正 本肢のとおりである(則66条)。

E 正 本肢のとおりである(則65条)。

正解 B 

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